時をかけた僕等

「ーーーーーさい!!」



「ーーーー起きなさい!!」



「早く起きなさい!!」



ガバッ!!


目を覚ました由梨。


「早く着替えないと遅刻するわよ!!」


遅刻?
辺りを見渡すと自分の部屋だった。


アタシ事故ったよね?
何で家にいんの?


由梨は慌てて部屋を出て母親の居るリビングに向かった。



由梨「お母さん!!アタシ無事だったの?愛美は!?愛美も無事!?」

「何行ってるの?愛美ちゃんって誰?」


由梨「愛美だよ!!高校が一緒だった愛美!!今は介護の仕事してる愛美だよ!!アタシと愛美事故って無事だったの!?」


「変な夢見たんじゃないの?愛美ちゃんなんてお母さん知らないわよ?だいたい高校が一緒だったって今日が入学式なのに変なコねぇ」



・・・・・え?
お母さん何言ってるの?



由梨「ねぇ・・・入学式って?」



「高校の入学式に決まってるでしょ?」



由梨は自分の部屋にバタバタ戻った。



どうなってんの?
高校の入学式って。

アタシ25だし。
とっくの昔に卒業したし。


つ-か
事故はどうなったの?


頭がパニックになりそうだった。



アタシが仮にタイムスリップして高校生に戻ったのなら
あのクローゼットの中に
制服が掛かってあるはず。



ガチャッ・・・。


クローゼットを開けた。



「!!!!?????」



ど-なってんの?
意味がサッパリ分からない。


タイムスリップじゃないの?

クローゼットの中には制服が掛かってあった。


だけど


アタシが3年間通っていた高校の制服ではなかったー




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