時をかけた僕等

学校の正門には「入学式」の看板が立て掛けてあった。


受付を済ませ教室に向かう由梨。


由梨は1年3組だった。


クラス名簿を見ながら教室まで歩いていた。

野原愛美
野原愛美
野原愛美


女子の名簿で愛美の名前を探す。




由梨「いた!!!!!」



名簿には確かに愛美の名前が記載されていた。


愛美もこの学校に変わってる。


由梨は走って教室に急いだ。



1年3組の教室に着いた。


教室に入り辺りを見渡した。


愛美何処にいる?
愛美何処にいるの?











・・・・・・居た!!!!




窓際の一番後ろに愛美は座っていた。


由梨は確信した。


愛美もアタシの事を絶対覚えてる。


だって
髪型も表情も高校の時の愛美じゃない。

25歳の愛美のままだった。




由梨は愛美の席に近付いた。





「愛美、アタシだよ」



愛美が由梨を見た。



「由梨!!!!!!」


愛美は席を立ち由梨に抱き着いた。



愛美「ど-なってんの?目が覚めたら部屋に居て今日入学式って」


由梨「アタシも全く一緒」


愛美「しかも高校がココって言うのがウケるんだけど」


由梨「確かに」


愛美「もしかしたらさ、アタシ達夢見てるんじゃないかな?事故ったじゃん?意識不明の重体とか」


由梨「アタシもそれ思ってた」


愛美「でも夢にしちゃリアル過ぎるんだよね」


由梨「愛美の制服姿キツイね。コスプレにしか見えない」


愛美「いやいやアンタも人の事言えないから」





愛美に会って
愛美が何もかも記憶を覚えててそれだけで一気に不安から解放された。




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