Band Man!!
っていえるわけもなく、
完全に強制でOKせざるをえませんでしたとさ・・・






「よっしゃ、決まりだな!」




「・・・いいのか、ほんとに?」




「だってコイツがいいって言ったからいーんだよっ!」




だって完全に強制だったじゃん!
無理ですできませんなんて言ったら
殺されそうな勢いだったもん・・・




「よしっ、改めて自己紹介!
俺は、ギターの谷浦翔!
このさっきから一言もしゃべらない
真っ黒い髪のヤツはベースの村上朱雀!」



朱雀と言う人はいわれた後
あたしの方を見てすぐにぷいっと
目をそらしてしまった。

・・・なんだか怖い。




「で、この眼鏡が・・・」




「眼鏡と呼ぶな」





「だってわかりやすいからさあ」




「俺は有明蒼夜。キーボード担当だ。
まあ、さっき会ったから
覚えてくれてると思うけど
とりあえずよろしくな」




そう言ってにこっと笑うと手を差し出してきた。
あ、握手か。
そう思って手を差し出すと
突然しゃがんで手の甲にキスされた。




「え、ええええええっ!?」



「おい、蒼夜!変なことしてんじゃねーよっ!




「変なことではない、これは挨拶だ」




「ここは外国だアホっ」




「俺はてっきりフランスかと…」




「フランスに帰りやがれ!」




…ん?フランスに帰る?




「蒼夜は1年前までフランスに住んでたんだ」




朱雀さんが初めて口を開いた。
す、住んでた!?!?
ってことは、帰国子女?!




「…なんだ?俺の顔になんかついてる?」




「あ…い、いえっ!何でもありませんっ」




びっくりしていつの間にか
蒼夜さんをじーっと見てしまっていたらしい。
< 12 / 13 >

この作品をシェア

pagetop