君の隣で ーセンセイとアタシー


って…


「やばい、俺帰る!」

「はあ?!ちょっ…って…えぇ!?葵衣!」


真壁と真面目な話をしていてすっかり忘れていた

和奏が俺を待っているって知っていたのに


俺は真壁のマンションから、大通りの道に出てすぐにタクシーを拾った


真壁のマンションから俺のマンションまで結構な運賃がかかるってわかっていても、迷わずにタクシーを止めていた


「すいません、○○通りのマンションまで、急いで下さい」


長距離の客(俺に)にニコッと「わかりました」と返してくる運転手


そんな営業スマイルより早く和奏のもとに運んでほしい




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