君の隣で ーセンセイとアタシー
そう思ってもチャイムのボタンに伸ばす手は震えている
こんな…情けない男だったのかな…
…ピンポーン
あれ?
…ピンポーン
いないのか?
何度チャイムを押しても和奏の返事がない
…もしかして俺に愛想をつかして出て行った?
「っ……」
そんなの…
「和奏っ!」
無我夢中でカギを差し込んで、無我夢中でドアを激しく開けた
「和奏……」
いなかった
どこにも和奏の姿はなかった
やっぱり…俺のこと…
力なくソファーに落ちた
話すことも出来なかった…
……いやっ!携帯!