君の隣で ーセンセイとアタシー


な、何言い出すんだ…こいつ


鈴村は引き戸を閉めると、教師に似つかわしくない高いヒールの音を鳴らしながら俺に近づく


「隠さなくたって……聞いたんですよ?私」

「聞いた?何をです?」

「先生と藤咲さんの事情」


聞いたって誰からだよ…俺はアイツにしか話してない

和奏も…まだ親友にも話せてないって言ってたし…


じゃぁ…アイツ?まさか?

だって…アイツはそんなヤツじゃない

俺と和奏の事情をわかってて軽々しく話したりしないはずだ…


そうだろ?
真壁…




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