君の隣で ーセンセイとアタシー
「っ!」
弾かれたように席を立ち俺の住処から飛び出した
その時
「やっぱり…ふふ…」
と悪魔のような声が聞こえた気がしたんだけど…まったくと言って良いほど俺には余裕がなくて
ただがむしゃらに走っていた
その途中職員室に向かっていた真壁を見つけた
「ど、どうしたんだよ、んな焦った顔して…」
俺は鈴村の『ご存じでしょ?』を指すのが真壁かもしれないと疑った
でも今は疑心暗鬼にかかっている時じゃない、和奏を探さなきゃならなかった
そのためには一人でも多く人手がいた
しかも真壁は俺たちの関係も知っていたから余計に都合がいい