君の隣で ーセンセイとアタシー
そして和奏に無視される日々が続いて、肉体的にも精神的にもキツくなってきた頃(特に後者)
学校から帰宅すれば、しん、静まり返った冷たい部屋
ダイニングテーブルにはもう飽きたコンビニの弁当
クローゼットからラフなパンツとTシャツを出して着替えていたところに、エントランスからの呼び出し音が鳴った
「……んだよ」
俺がこの部屋に住んでいるのを知っているのは、両親、と……和奏
俺は有りもしない希望を胸に受話器を取った
「はっ、はい!」
『如月様、エントランスにお知り合いがいらしてますが…如何なさいますか?』
「し、知り合い?」
『はい』
「名前を聞いてもらえます?」