君の隣で ーセンセイとアタシー


成田空港に着くと少し混んでいた高速のせいで、生徒も含め俺たちも走って搭乗口に急いだ


「はぁ、はぁっ…全員乗りましたか?」

「え、えぇっ…」


後部座席をほぼうちの生徒が占領しつつも、各クラスの副、担任が人数を確認し始めた


「…え、藤咲?」


その名前を聞いて反射的に振り向いて、和奏を探した


でも…いない


福谷の隣の窓際の席が一つ空いていた


「ちょっと俺、空港内見てきます」

「えっ?あっ?如月先生?」


そう言うが早いが、俺は機内のSAに「少し待って下さい」と言って空港内に戻った




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