君の隣で ーセンセイとアタシー
「和奏…?」
えっ…?
「せ…先生…」
「和奏…っ、藤咲、どうしたんだ、みんな乗り込んでるんだ、早く行こう」
あ…今、和奏って呼んでくれた
そんな些細なことに胃の痛みが和らいだ
葵衣…先生に振り向いて立ち上がった
「はい…」
「どうした?」
急に立ち上がってしまったため足元がふらっとした
「真っ青じゃないか!」
「…だ、大丈夫ですっ…い、行きましょう…」
「無理するな…」
先生はあたしを座らせると近くのカウンターからなにやら電話をしていた