君の隣で ーセンセイとアタシー


「それは…」


「さっきだって…あたしは先生を拒んだのに……」


「拒んだ」と言う言葉に先生は傷ついた表情をした

あの時の恐怖が蘇って家族と佐山医師以外に触れられたくない、と身体がさきに訴えていた


それは先生であっても一緒だったみたい

昨日は不思議と先生の手を握れたのに…

たった1日の出来事でダメになちゃった…


「……でも…一人では…」

「今までも自転車通学をしてたし、大丈夫だよ?先生に迷惑かけたくない」

「……そんなこと言うなよ…」


「えっ?」




< 63 / 345 >

この作品をシェア

pagetop