おそろいのキーホルダー




「だって、いつものアキじゃないんだもん」



なんだか調子狂っちゃう。


「…ねぇ、アキはどうしてあたしが好きなの?」



ふと、浮かんだ疑問。



風が吹き、カーテンが揺れた。



その瞬間、アキの顔がドアップになってアキの香水の香りがあたしを包んだ。



「全部」



気付いたときには、目の前に優しく笑うアキがいたんだ。




< 34 / 62 >

この作品をシェア

pagetop