【短編】美少女のあの子
「先生今日遅かったことない?」
私は彼のことを、未だに先生としか呼べない。
「あ…うん」
ん…?
…あれ
機嫌悪いのか?
学校で何か嫌なことあった?
「何してたの?」
「なんか…教育相談とか?」
最近多い。『教育相談』。
先生は数学を教えてるけど、最近数学が全っ然できなくて困ってる子がいるんだって。
相談されたって。
その子のことかな?
ばしっと、肩を叩いた。
「疲れた顔すんなって!
相談してくれた子に悪いでしょ」
「あ…そだね
まぁ…そっか」
何…? その変な返事。
やっぱ、何か…変…?