巫女が捧げるモノ
「そこへ、案内して頂けますか」
「は、はい」
勿論、巫女の正装をして出かける。
私は普段着ないからね。
母様が民に話を聞いている最中に、私も話を聞きつつ正装に着替える。
母様は常正装だから、そんなことしないんだけどね。
その男性に付いていくと、村に着いた。
そこからの道のりは、私からしたら憂鬱で仕方なかった。
好奇な目、崇拝の目、期待の目
どれもが私には重くのしかかって…
だけど、私は巫女だ。
こんなことを気にしてられない。