君にゾッコン注意報


どうしよう。

そう考えると、なんだか嬉しい。


顔がほころぶ。



ふられて今にも泣きそうな彼女が目の前にいるのに…。

そんなこと思うあたしは最低だ。




「…金本??」

『ぅわっ!!』



突然、上から降りかかってきた声に、思わず色気の欠片もない声を上げてしまう。


あたしは慌てて、上を見上げた。



そこにいたのは…、

先生。



「こんなところで何してるんだ??」

『いえっ別に!』



あたしは、明らか挙動不審な笑顔を先生に向ける。


告白現場を覗いてました。

…なんて言えるわけないし。



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