君にゾッコン注意報
「なんなら俺に就職とか、どお??」
『遠慮します!!!』
1秒も間を空けずに、瞬時に答える。
なんか先生が言うと、冗談に聞こえないところが怖い。
はぁ。
結局グダグダになってしまった面談に、思わずため息つく。
きっと、この人があたしの担任の限り、まともな面談なんてできないんだろうな…。
そんな未来が安易に想像できて、あたしは思わず苦笑したのだった。
――この時のあたしは知らなかった。
この会話を誰かが聞いていたなんて。
これっぽっちも思わなかったんだ。