君にゾッコン注意報
教師を辞める覚悟だってある。
自分のやったことには責任をもつつもり。
それぐらい、美緒が好きなんだ。
――だけど。
「最近、金本さんとサトちゃん仲良くってムカつくよねー。」
「わかるー。金本さん調子乗りすぎだし!」
そんな声が数学教師室の外から聞こえてきて、
俺は無意識のうちに、美緒の体を自分の体から引き剥がしていた。
俺は、結構耳がいい方。
てゆうか、地獄耳。
だから、そんな些細な呟きも聞こえてしまう。