君にゾッコン注意報


教師を辞める覚悟だってある。


自分のやったことには責任をもつつもり。


それぐらい、美緒が好きなんだ。



――だけど。



「最近、金本さんとサトちゃん仲良くってムカつくよねー。」

「わかるー。金本さん調子乗りすぎだし!」



そんな声が数学教師室の外から聞こえてきて、

俺は無意識のうちに、美緒の体を自分の体から引き剥がしていた。



俺は、結構耳がいい方。


てゆうか、地獄耳。


だから、そんな些細な呟きも聞こえてしまう。



< 160 / 313 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop