君にゾッコン注意報
なんか、先生がいなくてホッとしたような、ガッカリしたような…
変な感じ。
『…帰ろっかな。』
先生がいなくちゃ、意味ないし。
大抵いつも先生しかここには来ないけど…
万が一、他の先生が来たら、不審に思われちゃうもんね。
そう思って立ち上がろとした、
その時だった。
「金本…??」
引きつけられるように、あたしは振り向く。
この声、間違えない。
低くて、よく通って、それでいて男らしい、
先生の声――。