君にゾッコン注意報
キーンコーンカーンコーン…
ちょうどその時、最終下校を告げるチャイムがなった。
あたしは慌てて立ち上がる。
やっばーい!
今日、お母さんに卵買うように頼まれてたんだった!
急いで買いに行かなきゃ!
『先生、あたし帰るね!』
机に散らかしてた勉強道具をがむしゃらに、カバンの中に押し込み、
あたしは数学教師室から出ようと、ドアノブに手をかけた。
その時だった。
「…美緒!」
愛しい声によって、急いでいたはずの足を一時止める。