君にゾッコン注意報
『…なぁに??』
急いでるんだけど、大好きな声には弱くって。
振り返っちゃうんだから不思議。
「信じるから。」
『…え??』
「美緒のこと、信じてるから。」
その声はあまりにも力強くて。
まるで健クンと話し合うあたしに、エールを送ってくれてるような、
頼もしいものだった。
…やばい。嬉しい。
なんだか照れくさくなったあたしは、どうしていいのかわからず、
一礼だけすると、数学教師室から慌てて飛び出した。