君にゾッコン注意報
バタンと勢いよく扉を閉めたあと、へなへな扉の前に座りこむあたし。
自分の頬に軽く触れてみると、紅潮してるのか、ほんのり温かった。
『…反則だよ。それ。』
扉の向こう側にいる人物に聞こえない程度の声で、ボソッと呟く。
先生は、ずるい。
さっきまで、あんなに子供ぽかったのに…。
突然、あんな男らしくなるなんて、どうしたらいいかわかんないじゃん。
『…帰ろっと。』
そう思いつつも、足には力は入らず、
あたしはしばらくその場に座り込んでいた。