君にゾッコン注意報
さて、
数学準備室の扉の前で立ち止まって数分。
あたしと先生の心理戦はまだ続いていた。
「お願いだから、ここにいてくれよー。」
『……。』
…あーもう!!
『わかりましたよ。』
結局折れたのはあたし。
先生は心底嬉しそうな顔をした。
「ありがとな!!」
『ただし!!残るからには、ちゃんと勉強教えてください!!』
これがあたしの条件。
第一、元々の理由はこれだし。
先生と雑談してるだけじゃ、あたしの時間がもったいない。