君にゾッコン注意報


『…少しの間、お別れしよっか。』



大丈夫。頑張れる。


その先には、あたしたちの明るい未来が待っているんだもん。


あたし、頑張るよ。



「美緒…ありがとな。」



先生がそう言いながら、クシャってあたしの髪を撫でる。


その大きい手が、なんだかあたしを安心させてくれた。


『大丈夫』って言ってくれてるみたいだったんだ。



「空、綺麗だな…。」

『そうだね。』



喋りながら、先生の方に寄り添ってみる。


空はもうオレンジ色で、小さく星が光っていた。


もうそろそろで、てっぺん。



< 296 / 313 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop