君にゾッコン注意報
はぁ、と心のなかでため息を吐く。
結局あたしは、先生の罠にまんまと引っかかったわけか。
『…ま、いいか。』
ぼそりと呟く。
そのあたしの言葉に反応した先生は、肩をビクっと揺らした。
「…美緒、どうしたんだ??」
あたしが今ので怒ったと勘違いしたらしい先生は、あたしの顔色伺うように聞いてきた。
別に、そんなに恐れる必要ないのに。
必要以上ビクビクしている先生に、思わずクスリと笑みを漏らしてしまう。
『…別にぃ。』