君にゾッコン注意報
しばらくして。
ドタバタっと、病人には余りよくない足音と共に、扉が勢いよく開いた。
「金本!!大丈夫か!!」
さっきから迷惑な音を出していたのは先生。
熱を出しただけなのに、救急車で運ばれたレベルの声を出す先生に、あたしは思わず耳をふさぐ。
『うるさいですよ。先生。』
「だって金本が熱を出したんだぞ!?
慌てずにはいられないじゃないか。」
『大げさすぎます。』
あたしの冷静なツッコミに、先生は勢いをなくしシュンとする。
そんな先生を後目に、あたしは小さくため息をついた。