君にゾッコン注意報


『はいはい。似合うと思いますよー。』



めんどくさくなったあたしは、適当にあしらう。



そんなあたしの態度に、先生はシュンとした表情を見せた。


その顔は、なんだか上目遣いで、子犬みたい。


女のあたしより可愛いって感じ。



一直線に見つめてくる先生を直視できなくて。


あたしは慌てて目をそらした。



…先生ていつもそう。


告白された時も、
数学を教えてくれる時も、


相手を一直線に見てて。



思わず、その純粋な目にドキドキしてしまう。




< 70 / 313 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop