偽りの代償
ゆいを抱きしめていた腕を解く・・
そして・・
「もう一度チャンスをくれ・・・」
「・・・・・」
ゆいは何の反応もない・・・
「・・・・行きたいとこがあるの・・」
行きたいとこ?
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ゆいが行きたいとこは東京タワーだった・・。
夜景を見てるゆい・・
「ここにね・・昔来たことがあったの・・でも車椅子になったとき、もう来れないと思った・・でも、こうしてまた来れたわ・・」
「・・・・・」
「高校のとき、海くんとここに来たいっていおうと思ったけど、ダサいっていわれるかもって言えなかったの・・」
「そんな・・・言ってくれれば連れてきたよ・・」
「あのとき、高嶺の花のような海君におねだりなんてできなかった・・付き合ってもらえるのさえ奇跡だとおもったしね・・実際、私とは賭けで付き合ったじゃない」
「・・・・」
「でも・・・こうして来れた・・・あと・・もう一つ行きたいとこがあるの?」
「どこだ?」
「行きたいのは・・」
それはおれにとって意外すぎる場所だった。