偽りの代償
ゆい・・・夢にまでみるのに・・キミに許されたいと思うのは罪なのかい?


俺は・・あれからいつも夢に見ている・・


そして・・・いつも俺に向けるのは憎しみ・・


あれからいろんなことがあったよ・・・




俺は介護の仕事をしながらときどきボランティアでゆいのような足に障害女の子の相手をしたり、リハビリの療法士の資格もとって少しでも歩ける可能性がある子の手助けをしているよ・・。



それから・・・・



「あの・・お久しぶりです・・」


声をかけるのは一人の男と・・


「・・久しぶりね・・海・・毎日来てるの?」

みくだった・・


「・・・」

俺はみくのことは無視して男のほうに目をむけ


「久しぶりだな・・お前はいいけど、そこの女は来ないでほしいな・・」


みくは俯く・・


男は


「ここに来て嫌な思いするのわかって彼女はきています・・あなただって同じでしょう?
話を聞いたとき、彼女は罪を犯して、軽蔑されるのは当たり前だと思った・・・でも・・みくは・・決して何もかも忘れて楽しく生きてきたわけじゃない・・それだけでもわかってあげて下さい・・・」



「太一・・いいよ・・海やゆいさんにひどいことして・・彼女の死の原因を作ったの私だもん・・憎まれて当然よ・・親からも縁を切られてさ・・・」



みくは悲しい笑顔でいう・・


「それに・・こんなからだになっても生きているのは・・まだ償ってないってことなのかも・・」


そう・・みくの身体は・・・


片足はなくなり、義足・・そして今糖尿病治療に通ってる・・







< 181 / 196 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop