黒い天使―私と天使の秘密な関係―
携帯を弄りながら、タバコのボックスから1本タバコを出すと、それを口に咥え、ライターを手に取った。
ヤバいっ!
私はレンの口に咥えられた火をつける寸前のタバコを掴んだ。
「ちょっ!何すんだよ」
切れ長の目で私を睨むレン。
「私はタバコが嫌いなの!吸うなら換気扇の下で吸ってよね!」
私がそう言うと、レンからは舌打ちが聞こえてきた。
「はいはい。……ったく、うるせぇ女……」
レンは面倒臭さそうにそう言うと、椅子から立ち上がって、換気扇の下に行った。
「お前の大好きな村上先輩はタバコ吸ってるのにな」
と、こっちを見て、嫌味のようにそう言うレン。
「村上先輩はいいの!」
「さいですか……」
レンが換気扇をつけて、再びタバコを口に咥えると、タバコに火をつけた。
私は空き缶に水を入れて、それをレンに差し出した。
「おっ!気がきくじゃん」
レンはクスッと笑うと、美味しそうにタバコを吸っていた。