黒い天使―私と天使の秘密な関係―
「お前、何ニヤニヤしてんの?」
「えっ?」
レンに言われて我に返る私。
何か急に恥ずかしくなってきた……。
「ニヤニヤなんかしてないもん」
私はプクッとホッペを膨らませた。
「そんなことしても可愛くねぇし」
「可愛くなくて悪かったわね!」
そんな私を見てクスクス笑うレン。
何かムカつく……。
クスクス笑ってたレンの顔が急に真顔になった。
……レン?
しばらくの沈黙の後……。
「修業には決まり事があって……」
テーブルを見つめながらそう呟くレン。
決まり事?
「決まり事って……何?」
「えっ?」
そう言って、私を見るレン。
「さっき決まり事がって……」
「俺、そんなこと言った?」
私は何も言わずに"コクリ"と頷いた。