黒い天使―私と天使の秘密な関係―
「まさか……下着があるとか?」
「えっ?」
ニヤリと笑うレン。
「ち、ちがっ!」
「真桜の下着には興味ねぇから安心しろ」
レンはそう言って、椅子から立ち上がった。
手には黒のボストンバッグ。
何、そのお泊りグッズが入ってありそうなボストンバッグは……。
そのボストンバッグを持って、ダイニング奥にある脱衣所のドアを開けるレン。
「ちょっ!レン!?」
私の呼び掛けにも無視して脱衣所に入って行く。
「真桜?」
「へっ?」
脱衣所のドアから顔だけ出すレン。
「ついでに俺のも洗濯しといてね」
そう言ってニコッと笑うレン。
「はい?」
私がレンの下着を洗うの?
じょ、冗談じゃない!
いくらレンが天使でも一応、男。
男性の下着なんか洗ったことない私。
それなのに……いきなり……。
「ちょっ!ちょっと!」
「じゃ、よろしく~」
レンはそう言って、手をヒラヒラさせた。
もぅ!