黒い天使―私と天使の秘密な関係―
「もし、恋をしたら……」
わかってるよ!
言われなくてもわかってる……。
でもなぁ……真桜は……。
その時、胸がチクンと痛んだ。
シャツの胸元をギュッと握る。
嘘だよ……嘘……。
そう思った途端に、胸の痛みが消えた。
なぁ、真桜?
何で、あの男なんだよ……。
何で、村上みてぇな男を好きになったんだよ……。
あの男は……やめとけよ……。
テーブルに肘を付き、手で頭を抱え、髪の毛をグシャグシャと掻き回した。
―レンSide end―