黒い天使―私と天使の秘密な関係―
「何か、あった?」
向かいに座ってるレンは私の顔を心配そうに見ていた。
私はレンと目を合わせないようにして、オムライスを食べ続けながら首を左右に振った。
「ホントは何かあったんだろ?村上隼斗と何かあったとか?」
村上先輩の名前を聞いて、胸がズキンと痛んだ。
「本当のこと言ってみろよ?」
「だからっ!」
"バンッ!"
私はスプーンをお皿に置いて、机を手で叩いた。
目の前には、さっきの心配そうな顔とは反対に、意地悪そうな笑みを浮かべながら私を見てるレンがいた。
「だから?」
「だから、何でもないんだってば!村上先輩とも何もないから……」
「ふーん……」
レンは再びニヤッと笑った。
レンは何か知ってるの?
私と村上先輩との間にあったことを……。