黒い天使―私と天使の秘密な関係―
Chapter.6*真実*
今朝は早く起きてたレンと、ろくに話もせず家を出た。
レンのことばかりで頭がいっぱいで仕事にならない。
普段でも怒られてばかりなのに……。
朝から川上さんの雷が落ちても、それさえも聞こえない……。
重症だな……私……。
気分転換になるかわからないけど、トイレに行って来よう。
私は化粧ポーチとハンカチを手に持って、オフィスを出た。
暖房のきいたオフィスから寒い廊下に出て、体に寒気が襲ってくる。
さむ……。
手を交差させて腕を摩りながらトイレに急いだ。