黒い天使―私と天使の秘密な関係―
「真桜?短い間だったけど……真桜とは、これで、お別れだ……」
俺は小さい子供に言い聞かすように真桜の頭を撫でながらそう言った。
「……やだ……やだよ……レンと別れたくないよ……」
しゃくり上げて泣く真桜。
「早く出て行けって、言ってたくせに……」
俺はクスッと笑った。
「やだ……やだよ……。私……レンが……レンが……」
「それ以上、言うな……何も言うな……」
俺は真桜が何を言おうとしていたのかわかったような気がした。