黒い天使―私と天使の秘密な関係―
「レン!?体が……」
「えっ?」
真桜の慌てた声に、自分の体に目をやった。
あぁ……。
とうとうこの時が来たのか……。
自分の体が、幽霊のように半透明になっていく。
少し体が楽になったような気がする。
「レン?消えないで……」
「真桜……泣くなよ……」
俺は真桜の頬にそっと指で触れた。
「レン……やだ……」
「真桜?必ず……必ず……お前の前に、また現れるから……だから泣くな……。笑って別れよう……なっ?」
「やだやだ!」
「ワガママ言うなよ。ほら約束……」
真桜の手を取って、自分の小指と真桜の小指を絡ませた。