黒い天使―私と天使の秘密な関係―
泣きじゃくる真桜。
そんな真桜に笑顔を見せる。
「真桜に……これ、やるよ……」
俺はネクタイを緩め、シャツのボタンを外して、首にかけてあったクロスのペンダントを外した。
それを真桜の首にかけてやった。
そして真桜の体を力強くギュッと抱きしめた。
「真桜……俺が消えるまで……このままでいて?」
真桜を抱きしめる腕に力を入れる。
ほんの少しでも真桜の温もりを体に刻みたいんだ……。
しゃくり上げて泣く真桜の頭を撫でる。
こんなに早く別れが来るなんて思わなかったよ。
やっぱ自分の気持ちには嘘はつけねぇな。
真桜……。
好きだったよ。
いや……今も……これからもずっと好きだよ――。
―レンSide end―