黒い天使―私と天使の秘密な関係―



手を握られ、連れて来られた場所は、会社近くの公園だった。


お弁当を食べるのに何回か利用したことある。


昼間はサラリーマンやOL、子供を連れたママさんたちで賑わってるけど、今は誰もいない。



「ここに座って?」



彼がベンチに座らせてくれた。



「ここで待ってて?」



そう言った彼は、私の傍から離れて行く。


どこ行くんだろう……。


このまま、ここに置き去り?


涙も半分、乾いた頃、彼が帰ってきた。


私の隣に座る。



「はい、これ飲んで気持ちを落ち着かせな?」



そう言って、私の膝の上にミルクティーの缶を置いた。


私のために買いに行ってくれてたの?



「ありがとう……」



私はお礼を行って、ミルクティーを飲んだ。




< 76 / 80 >

この作品をシェア

pagetop