ココロが大事なんだ
次の日


いつものように30分前に学校に着き教室のドアを開けると


宮熊が一人いた。


うわ…


目を合わせないようにして席につくと


「ぉはっす」

と挨拶してきた。


「どぅえ!?」


思わず変な返事をしてしまった!


すると

「プッ」


宮熊が笑った。



「アハッ」


自然にともみも笑えた。



いつもともみはあまりクラス内で笑わない。
自然と笑えなくなってしまう。
しかし
宮熊となら自然に笑えた。



するとそこに
希のグループが入ってきた。


「今日早く来すぎたぁ〜!あっ宮熊くんだぁ!」

近づいてきた。



「あたし!夏山希!よろしくぅ」


いかにも宮熊は希のタイプだと思っていた。



しかし宮熊は
「…」

無言で目をそらした。


すると希は

ムッとした表情でともみを見た。


そして演技かかった笑顔をつくり


「さっき二人で何話してたの?」


「えっ?いや…別に…」



希はニヤッとして



「まぁ大嶋さんて宮熊くんみたいな人苦手だし、あんまり喋らないもんね。話すこともないかぁ!」


「皆トイレ行こっ!」



嫌味を言って教室を出ていった。




また二人になった教室。


さっきは
笑えたのに。

今は気まずい。

さっきは
少し楽しかったのに。

今は気まずい…。
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