論理的サイエンティスト

「じゃあ、今度の日曜日。大学の前で待ってます」

またいつもの笑顔に戻って言う。

大学の前……って、ええ!


「ここ!?」

「そ。来てくれないと怒るよー」

「え、ちょっと僚右君!?」


クスクスと笑いながら、あたしに反論させないとばかりに行ってしまった。



ここに、待ち合わせ。

一人残されたあたしは、呆然とする。


渚の呼び出し以外で来たこと、なかったのに。


あぁ。

渚は何もいわないんだよね。


もともとつきあってたのかどうかもわかんないし。
しょうがないんだけど。

もう呼び出してくれることもないんだよね。


今度の日曜日。
それで最後なんだ。

渚の近い場所にいられるの。


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