論理的サイエンティスト
「そう。じゃあとりあえず、お茶でもする?」
「うんっ」
お茶って。
あたし渚と、したことあったっけ?
なんてまた考えそうになって、頭を無理矢理振って取っ払った。
渚はもう関係ない。
全然、関係ない人間。
「ここの紅茶、すごくおいしいんだよ」
「へぇ…」
可愛らしいアンティークなカフェに入って、僚右君が言った。
たしかに女の子が喜びそうなカフェ。
僚右君、なんかいろいろポイントわかってるなあ。
「ケーキとかもあるし」
好きでしょ?、なんて小首をかしげられちゃったら、だれでもときめいちゃうよ。
ケーキも紅茶もお菓子も全部大好きだよ!
でもこんなお店、一人で行くの無理だからってあきらめてたんだ。