論理的サイエンティスト
「せ、先輩…?それは、いいんでしょうか……」
「いいでしょー。だれが学生かなんてわからないわよ」
そうかもしれないけど!!
心の中でどれだけ突っ込んでも、これじゃあホントに行く気だ。
止められない。
「大丈夫大丈夫!」
大丈夫なんかじゃないよ!
あたしの抵抗もむなしく、大学の門をくぐるはめになってしまった。
「あたしA定食で!」
「私は月見うどんがいいー!」
「え、あ、あたしは……A定食で…」
びくびくと周りを気にしながら注文を言うから、おばちゃんに怪訝な顔をされてしまった。
だけどそんなの気にしてる場合じゃない。
見たとこ渚はいないみたいだけどさ。
「どうしたの、仁那ちゃん。誰か知り合いでもいるの?」
「い、いないですよ!!」
先輩に話しかけられて、慌てて返事をした。