論理的サイエンティスト
「ちょっと、何すんの!」
「……」
「渚!!」
「…るさい」
どれだけ呼びかけても、やっぱりあたしに目を向けない。
それが一番ムカつくのに。
潤みそうになった視界を泣いてたまるかと下唇を噛んで耐えていると、いつもの研究室に辿り着いた。
「痛いって!何なのホントにっ」
「……」
こんなに大きな声で叫んでいるのに、それでも無言で部屋に連れてこられて。
いつもの椅子に座らせようとする。
なんなの、ホント。
もう関係なくなったって、諦めようとしたときに
なんでこんなことするの。
「渚の…っ…ばかぁ…」
嗚咽が漏れながら、そう言葉を紡いだ。