論理的サイエンティスト
あたしの好きになったのは、銀色の髪に銀色の瞳の美青年。
特異な外見をもって生まれた天才科学者だ。
「今、初めて満たされた気がする」
「…へー」
気まずそうに視線をそらす仕草すら、愛しいと思っちゃうんだ。
普段誰よりも冷たくて冷静だけれど、
気まぐれに優しい変わった人間。
ひんやりとした科学室にこもりきりな科学オタクで、
自分と周りに壁をつくる。
そんな人だけどそれでも
「渚って結構、あたしのこと好きなんだ?」
「……」
そっぽを向いてスルーされても
あたしは好きで好きで
好きすぎてしょうがないんだ
ー完ー