Tears story〜人魚姫の涙〜
なんでもずけずけ、思った事をいう性格と。

バカっぽさが原因だろうけど。



「………。」

うん、とりあえず俺の声に気付かないまま、ケンカ続行中。




「…ケンカするほど仲がいいのか、お前ら」


「どこが!!」


ボソッと呟いた、俺の声をしっかり捕えてたらしいお二人さん。



見事にハモってるのに、それ以外の言葉に何かあるのか?


弁明するように、アリネとゼン、俺の二人の幼なじみは口々に訴える。


「どこをどう見たら、んな言葉出てくんだよっ、シオン!」

「そうよっ! だいたいね、こんなバカと付き合ってるのをね、こっちは感謝してもらいたいくらいだわっっ!」

「なんだとぉっ!? 聞き捨てならんぞ、アリネ!」


だからお前はどっかの親父か。


「なによっ! うちのバカ親父みたいな事言わないでくれる!?」



…あー、もうー…。

いい加減にしてくれよ……。



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