Tears story〜人魚姫の涙〜
〜幼なじみの恋心〜
「…お、おばさま……」
まーだ忿懣(ふんまん)やる方ないと言った態度の女の人を。
半ば呆然としながら、アリネは膝を崩して、言葉を口にしていた。
ちなみに前者の声はアリネで、後者はその女の人。
もう一度殴ろうと思ってたらしい、アリネは当然の事ながら呆然としていた。
胸倉つかまれ、ガクガクとまた再び揺らされてるゼンに相掌。
を、心の中でしながら、俺はその人に声をかけた。
「……おばさん。そこらへんにしといてやって」
レリア・オブコニナ。
ゼンの、母親に。