エンレン。
「ただいま~」
「あ、おかえり。今日は早いね」
「普通だよふつー。」
お母さんとそんな会話を交わし、部屋に直行。
部屋に着くなり、ばたっとベットに倒れこむ。
「今日は早いね、かー。」
いつもの放課後だったら、拓人と遊んだり、電話したりしている時間。
別れてしまったいま、遊ぶわけでもないし、電話するわけでもない。
そんなことを考えてたら、なんか切なくて、涙がうかんできた。
「うー、だめだだめだ!」
なんか悔しくて、泣きたくなかったから、制服のポケットからケータイを取り出し、開いてみる。
カチャブル機能に設定しているため、ケータイを開くなりブルブル震えて、メールの受信を知らせる。