─ Alice ?─
死にたく、ない…?
「あ、当たり前じゃない!
それに、
これと死ぬことに
関係性なんて…」
「無い、と
言い切れますか?
知ってしまったのでしょう?
薔薇の秘密。」
アリスの血で染まる
美しくも残酷な
《 紅 》い、薔薇。
きっと、
逆らえば私も同じ運命。
そう、これは
アリスの運命…─
「アリス。
私は貴女をお助けしたい。
此処にいては
薔薇にいつか喰われる。
アリスだって、
分かっているのであろう?」
確かにそう、
認めたくないけど、
それが事実。
帽子屋さんは、私を…─
考えるだけでゾクッとする。
「私と共に、
城へ行きましょう?
我々が、
外部の狂った住人たちから
必ずや御守りして
差し上げよう。」