─ Alice ?─
「先代のキングが急逝でな。
そこで、
王子に急遽キングに
なっていただいたのだ。」
この国も意外と
大変なんだ…
ハートエースの話を聞いていると、
クイッと袖を引っ張られて
いるのに気づいた。
「アリス、遊ぼう?」
胸きゅん再来!!!
もちろんイエスよ!!
「ええ、いいわ「ほんと!?
じゃあねじゃあね
僕のお部屋で
良いことしよお♪」」
話を途切らせたことと、
良いことしよう、という
言い方が少し気になったが、
まあ、子どもだしいいか。
なんて考えていた為
後ろでハートエースとキングが
話している内容なんて
全く聞こえなかった。
「キング!!
そのようなこと白兎様が…」
「煩いなあ。
お前は白兎様白兎様って…
王は僕だよう?。
この城で僕が一番偉い。
なら、
アリスを僕のものにしたって
誰も文句は
言えないはずだよね?」
グッと苦い顔をした
ハートエースが見え振り向く。
何の話してるんだろう?
「さあアリス、行こう♪」
手を引かれ
長い廊下を進んでいく。
後ろから痛い視線を
向けられているなど
気づきもしなかった。