─ Alice ?─



「つ、疲れた…。」



真っ赤な絨毯を
どれだけ進んでも
あるのは無数の客室ばかり。


「……誰かいませんか…?」


シーン



うん、反応無し!!


こうなったら



「だあれえかあー!!!
いませんかああああ!!!」

迷惑なんて考えず
大声で叫ぶ。

すると、真後ろの扉からギィ、という鈍い音。



「はい。
お呼びでしょ「ヒイィイイ!!!」」

思わず雄叫び&抱きつき。


だが、誰かいたことに
驚きながらも安心。


「アハハー、すみませーん
大声出しちゃって。

ちょっとお聞きしたいん
ですけ、ど……!」


振り向いた先には
フフ、と笑う人物。


嗚呼、しまった。


そう思っても手遅れだった。


「またお会いできて
光栄です、



私の ア リ ス 。」



蜜 の 甘い
甘い 香り を漂わせ


シロウサギさんが愛おしそうに
私を抱き締めていた。
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